思い出深い成田空港の昔話し
このページでは地元宇都宮の話題からを離れ、今まで送迎の為に何度となく訪れた成田空港の昔話しについて掲載して
みたいと思います。
大規模な改装工事や拡張工事が行われ開港当初の姿から変貌を遂げた第1旅客ターミナルですが、出発ロビーの天井が
黒だった頃が懐かしい・・・
成田空港というと昔からあった第1旅客ターミナルが一番思い入れが強いですね・・・^^
成田空港開港以前の話し
私の幼い頃はまだ成田空港は無く、国際線の離発着は羽田空港で行われていました。
当時、羽田空港の国際線到着ロビーにはテレビモニターが複数台設置されており、飛行機を降りた乗客が預けた
荷物を受け取り、混雑した税関を通る様子が映し出され、幼いながらに私は食い入るようにモニターを見つめては
知った顔を捜していたという記憶がおぼろげながらあります。
更に昔に遡ると、海外への移動手段は飛行機ではなく船が主流だった為、横浜港まで送り迎えしていたという苦労
話を祖父母からよく聞かされました。
私が生まれた頃には既に海外渡航は飛行機が主流になっていたので、送り迎えの為に横浜港まで出向いた経験は
ありませんが、海外渡航の主流が船だった当時は送り迎えするにも宇都宮からだと横浜は遠く不便な上、実際に
渡航される人は船に乗っての移動という事で渡航だけでも何日もかかり大変だったようです。
成田空港開港当初の話し
空港建設を強行したことにより問題が泥沼化し、反対派、過激派と機動隊との衝突や、開港直前には空港管制塔が
ゲリラに占拠され開港が遅れるなど揉めに揉めた成田空港の建設と開港でしたが、開港当初は厳戒態勢の中異様な
雰囲気が漂う空港だったと記憶しています。
片側二車線の道は簡単に通行出来ないよう、バリケードやフェンスが左右からせり出し、車のハンドルを左右に切り
ながらでないと進めないようになっていて、信号が赤になると同時に閉められるゲート・・・
窓に金網の張られている灰色の車両があちこちに停めてあり、物々しい警備の中を進むと今度は空港施設への入場
ゲートで車を停められてのチェック。
パスポートや免許証など身分証明の提示、トランクの確認、航空会社や便数の受け答えなどを通らないと車で
入れなかったりと・・・成田空港には普段経験する事のない緊張を感じたものです。
成田空港に出向いた際に、空港施設入り口付近の道路沿いで警備車両が炎上していた時に出くわした事があり、
ましたが、あの時は流石に焦りました^^;
成田空港周辺で感じる異様な雰囲気や緊張は往復の回数を重ねるうちに次第に薄れ、警備の人々や窓に金網の
取り付けられた車両、物々しいバリケードを見ると、ようやく成田空港に着いたんだ・・・と、ほっとするようにすらなり
ました。 人間慣れてしまうものですね^^;
思い出深い第1旅客ターミナル
普段遠くに連れて行ってもらえる機会の少なかった私ですが、送り迎えの為にたまに連れて行ってもらえる成田
空港は数少ない楽しみの一つでした。
成田空港というと一番思い出深いのが第1旅客ターミナルです。
(第2旅客ターミナルが出来るまでは単に旅客ターミナルと呼ばれていました)
出発ロビーから滑走路を行き来する飛行機を眺めながら、「どこから飛んできたのかなぁ」「飛行機に乗ってどこか
行ってみたいなぁ」などと夢を膨らませつつ出発や到着の時間を待ったものです。
多くの外国人が往来し外国語が飛び交う成田空港。
各国の飛行機が乗り入れ世界へと繋がっている空の玄関口は異国の文化が入り乱れ、空港内にいるだけでも
新鮮で楽しかったですね^^
拡張工事以前の第1旅客ターミナルは北、南ウイングのどちらの出発ロビーからも滑走路を見る事ができ送り迎え
の際に空いた時間は飛行機を眺めながら時間を潰せたのですが・・・第1旅客ターミナルは長期に渡る改修工事を
終え、南ウイングの前方に中央ビルから第四サテライトへと続く通路が整備されたという事なので出発ロビーから
滑走路は見えなくなってしまったかもしれません。
改修工事中には何度か第1旅客ターミナルに出向く機会があったのですが、残念ながら改修工事後は第1旅客
ターミナルにお邪魔する機会に恵まれていません・・・>_<
次回第1旅客ターミナルへ訪れる際には写真を撮ってきたいですね・・・^^
また、出迎えの際に到着ロビーにある税関出口で待っていると、近い時間帯に到着した他の便から降りてきた大勢の
乗客を目にするのですが、旅行者の雰囲気が乗ってきた飛行機の出発地により異なっていて面白かったですね^^
アメリカ西海岸から着いた旅行者は自由で陽気なスタイルの人が多く、年配の人でもジーンズにスニーカー、女性は
サングラスを掛けている方が目立ち、出口から出てくる人達は一際賑やかでした。
同じアメリカでも東海岸から着いた人の雰囲気は西海岸から着いた人と微妙に異なり、落ち着いていてどこか洗練
された雰囲気を感じました。
ブラジル航空(アメリカ西海岸経由)など南米から着いた人はアメリカ西海岸から着いた人と同様、陽気な印象を
受けましたが、服装や雰囲気は少し地味だった気がしますね。
ホノルル便やグアム便などはリゾート帰り色が強く・・・と様々です。
到着待ちの時間を利用して、税関出口から出てくる人の雰囲気から乗ってきた飛行機の出発地を当てる遊びをしな
がら時間を過ごした事を思い出します^^;
懐かしの鶴マーク
当時、出発ロビーから見えた日本航空の鶴マークは思い出深いものの一つだったのですが、デザインが変更に
なってしまい現在は見れなくなってしまいました。
あの日の丸をモチーフにした鶴マークは日本的で好きだったのに・・・変更して欲しくなかったですね>_<
海外の航空会社だと、パンナム(パンアメリカン航空)の尾翼のマークも印象に強く残っていたのですが、太平洋
路線はユナイテッドに売却された後、日本路線を撤退、最終的には破産してしまいパンナムは消滅しまいました。
あの当時から随分と時間が経過しているので仕方ありませんが、会社自体が消滅とは・・・寂しい限りです。
上の写真 : 思い出深い鶴のマーク
そういえば成田空港が開港頃、上の写真と同じ鶴のマークの入ったショルダーバックを肩から下げている旅行者を
よく見かけたのですが、あのショルダーバックは日本航空が旅行者に配っていたのかな?
確か・・・デザインが色違いで赤と青の2種類があったのですが、最近ではまったくと言って良いほど見かけなくなり
ましたね・・・
上の写真 : 成田空港で以前撮った飛行機の写真
日本航空、ノースウエスト航空、ヴァリグ・ブラジル航空、大韓航空、英国航空の各航空機。
以前は747が就航していたヴァリグ・ブラジル航空ですが、アメリカの同時多発テロをきっかけに乗客数が落ち込み、
機種をMD−11に変更・・・その後日本路線から旅客便は撤退してしまいました>_<
成田空港とリオ・デジャネイロ間をロサンゼルスとサンパウロ経由で結ぶ長距離路線として印象深い航空会社の一つ
です。
ジュースの価格に驚き
昔は第1旅客ターミナル出発ロビー滑走路寄りにあったソファーの並ぶ付近にドリンク類を販売する為の小さな
カウンターがあったのですが、そこで販売されていたドリンクは物価の安かった時代にしては高く、おぼろげな記憶
ですが一杯700〜800円程していました・・・
子供ながらに海外旅行者と見送りや出迎えに来ている世間一般の人との間に貧富の差を感じたものです。
流石に高いのであまり飲んでいる人はいなかったようですが・・・
100円玉を握り締めながら見上げた料金表に、成田空港の敷居の高さを痛感した小さかった当時の私は地下
一階へ・・・
実は地下一階に下りたところに目立たない売店があり、この店ではジュースが1本100円で売られていました。
見知らぬインド人の隣で緊張しながら飲んだオレンジジュースの味は・・・どことなくカレーの風味を感じたような
気がした・・・のは・・・きっと気のせいでしょう^^;
現在第1旅客ターミナルの地下一階部分は駅との連絡通路として活用されているようですが、当時の売店はまだ
あるのかな・・・
横文字の並んだ商品
現在でこそ近所の大手量販店にでも足を運べば買う事が出来る海外製のお菓子などの食品類ですが、当時は
まだ珍しく、空港内の販売店に並んでいる普段慣れない横文字の並んだ商品パッケージに目を惹かれたものです。
空港内に売られている海外のお土産物を購入している外国人の姿を遠目に見て気が付いたのですが、手土産を
日本に到着してから空港で購入出来るように売られていたんですね・・・^^;
ジョークグッズのようなものですが、成田空港で見かけた「逆さにすると水着の消えるボールペン」は最初見た時は
大笑いしましたwww・・・机の引き出しの奥に眠らせている方も多いのでは?
なぜこのような物が成田空港の第一ターミナルで売られていたのかは未だに謎ですが、今も記憶の片隅に残る
インパクトの強い商品でしたw
京成スカイライナー
当時、成田空港往復の交通手段の多くは車での移動でしたが、宇都宮駅から電車を乗り継ぎながら成田空港往復を
していた時期がありました。
電車での移動というと、東北新幹線は成田空港の開港直後は建設中、開港後、数年遅れて東北新幹線は暫定開業
しましたがその時点で上りは大宮止まり・・・東北新幹線に乗っても大宮で下車し上野駅まで行く為に在来線との乗継が
1回増える上に時間もそれ程短縮されないという不便な時代でした。
当時はまだ成田エクスプレスもなく、上野駅から成田空港駅(現在の東成田駅)まで京成スカイライナーを使っての
移動でしたが、乗継のたびに荷物の持ち運びに苦労したという思い出しかありません・・・>_<
苦肉の策として宇都宮駅から快速電車に乗り上野駅へ、上野駅から長い連絡通路を通り京成上野駅へ、そこから
スカイライナーに乗り成田空港へと向かうのですが、空港ターミナルの地下に路線が乗入れている現在と違い、当時の
京成線は空港から少し離れた場所に成田空港駅(現在の東成田駅)があり、駅で降りた乗客はそこで連絡用のバスに
乗り換えて第1旅客ターミナルへと向かっていました。
私の家では当時、海外から多い時には一度に3〜4人の来客があり、渡航に伴う荷物は人数が多いとそれなりに
かさばったものです。
トランクなどの大きい荷物や手荷物を、送り迎えをする家族と共に分担しながら行う乗換えは非常に大変で、特に都心
にある京成上野駅の連絡通路の移動や上野駅で混雑した東北本線(宇都宮線)に乗り換えるのも一苦労でした>_<
現在は周知の通り東北新幹線は東京駅まで乗入れ、成田エクスプレスも運行、成田空港の駅は乗り降りがしやすい
よう第1旅客ターミナルの地下(成田空港駅)と第2旅客ターミナルのそば(空港第2ビル駅)が整備されたので当時より
は移動が楽になっているようですね。
しかしながら電車を乗り継いで成田空港に向かう場合、時間が読みやすい反面、途中トラブルが起きて電車が止まって
しまった場合は身動きが取れないので個人的にはちょっと怖い気がしますね。
現在、成田空港の往復はその利便性と手軽さから、JR宇都宮駅から出ているマロニエ号を活用し、出迎えや見送りは
宇都宮駅までという事も多くなりましたが、成田空港開港当初の往復を考えると、今更ながらに不便な時代だったなぁと
感じます^^;
※宇都宮から成田空港への移動手段全般の話しは「宇都宮〜成田空港間往復に利用する移動手段の話し」、
※マロニエ号を利用した成田空港往復の話しは「マロニエ号を利用した宇都宮〜成田空港間往復の話し」、
※一般道を利用した車での成田空港往復の話しは一般道を利用した宇都宮〜成田空港間往復の話しの各ページに
※纏めてありますので宜しかったらどうぞ。
成田空港開港とアスセスの向上
京成スカイライナーの項目でも書いた通り、成田空港開港当初の頃は各種交通網の整備も不十分で何かとアクセスが
しにくい場所でしたが、時間の経過と共に各種交通網の整備も進み随分とアクセスが向上してきました。 小さい頃の記憶を辿るのにも限界があるので宇都宮からのアクセスに関係した事柄を年度別に調べてみました。
1978年03月26日 管制塔占拠事件発生
1978年05月20日 成田空港開港。
1978年05月21日 京成スカイライナー京成上野駅〜成田空港駅間(現在の東成田駅)の運行開始。
1982年06月23日 東北新幹線 大宮駅〜盛岡駅間 暫定営業開始。
1985年03月14日 東北・上越新幹線 上野駅乗り入れ。
1989年12月 宇都宮駅発成田空港行きマロニエ号運行開始。
1991年03月19日 第1旅客ターミナルビル地下に現在の成田空港駅が開業。
〃 成田エクスプレス運行開始と共にスカイライナーも成田空港駅に乗り入れ。
1991年06月20日 東北・上越新幹線 東京駅乗り入れ。
1992年12月03日 第2旅客ターミナルの地下駅、空港第2ビル駅が開業。
1992年12月06日 第2旅客ターミナルの供用開始。
※主にWikipediaの各項目を参考にさせてもらいました。
こうやって過去を振り返ってみると、開港と同時にスカイライナーの運行が開始されたとはいえ、宇都宮から電車を乗り
継いで成田空港に向かうには東北新幹線が開通するまでは在来線に乗って都心に向かう選択しかなくかなり不便な
時代でしたね。
降って湧いたような成田リニアの話し
ここ最近、世間では東海リニアの話しが話題になっていますが、東海リニアの話しに触発され降って湧いたように突如
羽田空港と成田空港をリニアで結ぶ「成田リニア構想」が持ち上がっています。
現状では電車を乗り継ぎ羽田空港〜成田空港間を移動した場合、1時間30分から2時間程掛かると言われますが、
成田リニア構想は羽田空港〜成田空港間を僅か15分で結んでしまおうという構想との事です。
日本の空の玄関である成田空港は建設当初から東京へのアクセスが問題になっていましたが、もしリニアで結ばれた
としたら料金は別にしても、格段にアクセスが向上しそうですね。
現在、成田空港第1旅客ターミナルの地下にある成田空港駅は、成田空港の建設当初から成田新幹線の開業を睨み
造られていた駅です。
開港後長年放置されていた駅でしたが紆余曲折し現在はJR線(成田エクスプレス)と京成線(スカイライナー)がホーム
に乗入れています。
成田空港開港当初計画されていながら、計画中止となった成田新幹線が成田リニアという形で再び物議を醸す日が
来るとは思いもしませんでしたね・・・^^;
幼少の頃、未来の乗り物として誰もが思い描いたリニアモーターカーですが、本当に成田空港駅に乗入れる日が来る
のでしょうか?
開港当初から成田空港を眺めてきた1人として気になるところです。
上の写真 : 成田空港第2旅客ターミナル サテライト
公式HP : 成田空港 (外部リンク)
関連 : 宇都宮〜成田空港間往復に利用する移動手段の話し (内部リンク)
関連 : マロニエ号を利用した宇都宮〜成田空港間往復の話し (内部リンク)
関連 : 一般道を利用した宇都宮〜成田空港間往復の話し その1 (内部リンク)
関連 : 一般道を利用した宇都宮〜成田空港間往復の話し その2 (内部リンク)
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