高さ約27メートルの平和観音 / 奇岩の迫る洞窟寺院、大谷寺
今回は宇都宮中心から少し西側に向かったところにある大谷町周辺に友人に誘われ来てみました。
ここ大谷町は宇都宮市中心部から約8キロ西方に位置し古くから石材の切り出しが行われていた地域で、大谷石は
加工が容易で耐火性に優れており、石蔵や石塀などによく使用され、古い木造家屋などでは家屋の土台などにも使われる
事がありました。
旧帝国ホテルの建材として一躍脚光を浴び、宇都宮市内にある松が峰教会やJR宇都宮駅西口に設置されている餃子の
像や蛙の像なども大谷町で採掘された大谷石を用い作られています。
宇都宮市大谷町にある高さ約27メートルの平和観音
宇都宮市周辺の中でも大谷町は特異な地域で、緑の生い茂った山に大谷石の岩肌が露出し、大谷石の採掘跡が
いたるところに見て取れるという不思議な風景が広がります。
まず向かったのが採掘場の壁面を利用し彫られた磨崖仏(まがいぶつ)である平和観音。
遠目に見ると、一瞬あまり大きいようには見えないのですが・・・
平和観音に向かって歩いている割には近寄れず・・・そのうち観音様はどんどん大きくなってゆき・・・
柵まで近づくと、その姿は見上げるサイズ・・・^^;
大谷石で出来た台座に説明のパネルがあったので写真に一枚。
戦没者の霊を弔い、平和を祈念した大仏様で、昭和23年から製作が始まり6年の歳月を費やし、昭和29年12月に
完成したとの事。
高さが約27メートルとは・・・
左手に階段があり平和観音を高い位置からも見られるようになっています。
今回は残念ながら子供をベビーカーに乗せてきたので、上へは上がりませんでした。
周辺には大谷石の岩肌がいたるところに見られます。
人の手の加えられた跡があちこちに見て取れるのですが、自然に溶け込んで見えるのが不思議です。
石と木を組み合わせ表現する、いわば盆栽をスケールアップした雰囲気が大谷の奇岩群・・・とでもいうのでしょうか。
この風景に既視感を覚えたのですが・・・
なんとなく、もののけ姫に出てきたモロ(山犬の神)の寝床に似ていた事に後から気が付きましたw
もののけの森は大谷だったのかな?w
公園から大谷寺へと続く参道沿いには封鎖され入れない社らしき場所があったり、
山の上に今にも落ちそうな大谷石があったり・・・
廃墟のような建物も多く、ちょっとしたミステリースポットですね。
左の写真を家に帰ってきてから地図と照らし合わせてみたら「投石子育延命地蔵尊」という名前でしたが、詳細は
不明です。
※地図については下の大谷寺の欄を参照して下さい。
※平和観音と大谷寺は隣接しています。
宇都宮市大谷町にある奇岩の迫る洞窟寺院、大谷寺
平和観音前の広場から東へ歩いていった所にある大谷寺(おおやじ)内では大谷観音を拝む事が出来ます。
岩壁面に彫られた磨崖仏としては日本最古のもので、国の重要文化財と特別史跡という2つの指定を受けており、
10体ある磨崖仏の中で本尊の千手観音は大谷観音と呼ばれ弘法大師の作と伝えられているとの事。
少しややこしい話しですが、大谷寺で拝む事が出来る千手観音が「大谷観音」であり、上に掲載した高さ約27メートル
の磨崖仏が「平和観音」と呼ばれるものなのですが、平和観音があまりにも大きく見た目のインパクトが強い為、平和
観音を大谷観音と記憶されている方が多いようです。
その為、大谷観音と聞いた場合、平和観音を指している事がしばしばあります。
上の写真 : 大谷寺山門周辺
中に入ると奇岩が迫り出し押し潰されそうな位置に建てられた観音堂を見る事ができるのですが、大谷寺内は撮影禁止
のようなので残念ながら今回は外観のみの掲載です。
また大谷寺内にある洞窟には古代人が生活したと思われる痕跡が認められ、縄文人の横穴式住居だったと考えられ、
大谷岩陰遺跡と呼ばれています。
周辺には飲食店も少ないのでお出掛けの際には、宇都宮市街地周辺でお昼す済ましてから出掛ける方がいいかもしれ
ないですね。
大谷寺(大谷観音)
所在 : 栃木県宇都宮市大谷町1198
大きな地図で見る
関連 : 大谷景観公園 フェスタin大谷 / 大谷資料館 (内部リンク)
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